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丸の内で働く産廃マンこと、株式会社船井総合研究所 廃棄物ビジネスコンサルティンググループ グループマネージャーの貴船です。日常のコンサルティングを通して、そこはかとなく記していきます!

2022年12月20日 9:07 AM

特別篇 書籍12月24日発売「利益を最大化する脱炭素経営~中堅・中小企業はGXで生き残る!~」

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 これまで、当ブログでもお伝えし続けてきた脱炭素経営につきまして、書籍として2022年12月24日に発売されることとなりました。「利益を最大化する脱炭素経営~中堅・中小企業はGXで生き残る!~」株式会社船井総合研究所 カーボンニュートラル支援ユニット著として、日本能率協会マネジメントセンターより発売されます。
 内容としては、これまでの廃棄物処理業の脱炭素経営の視点から、もう少し広げており、中堅・中小企業が脱炭素という時流を如何に捉え、ビジネスチャンスを活かす為の入門書として記しております。
 
 2020年10月、日本政府は2050年までに「温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする」というカーボンニュートラルを目指すことを宣言しました。「排出を全体としてゼロ」とは、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの「人為的な排出量」 から、植林、森林管理などによる「人為的な吸収量」を差し引いて、合計を実質的にゼロにすることを意味しています。

この実現に向けて、世界では今取り組みが進められており、120以上の国と地域が「2050年カーボンニュートラル」という目標を掲げています。政府も2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略を掲げ、「経済と環境の好循環を作っていく産業政策が、グリーン成長戦略である」と定義しており、所謂GX(グリーン・トランスフォーメーション)にて2050年290兆円と雇用創出850万人を掲げています。

これまでは大手企業内での検討にとどまっている印象が強かったですが、今や中堅・中小企業にも脱炭素経営が求められる時代になっています。しかし、中堅・中小企業の経営者にとっては、「脱炭素も自社には関係ない」「そもそも脱炭素に取り組む必要性がイマイチ理解していない」「取引先からの圧力が徐々に強まっている中でまだ様子を見ている」「脱炭素経営の取り組み方がわからない」という感覚なのが実態です。

そこで本書では、上記のような経営者や経営管理層に対して、脱炭素経営の必要性、取り組むメリット、具体的な取り組み方を、コンサルティング現場からの事例を交えて提示します。これからますます脱炭素経営が求められるようになることは既定路線であるだけでなく、早く取り組むことで業績を拡大するチャンスでもあります。手間が増えるだけで実入りが少ないと思われがちですが、多くの企業がそう思っているうちに取り組むことで、利益を生み出すことができることを伝えながら、具体的に取り組んでいくことを伝える一冊です。
 
 「脱炭素、カーボンニュートラルやGXとの言葉が増えているが、ウチの会社には、ちょっと遠いよね」「新たな言葉が、どんどん出てきていて、インターネットで調べても情報が多すぎて、よくわからない」「必要性は解るのだけど、一体何から取り組むべきか解らない」

 本書は、こういった中堅・中小企業の生の声をコンサルティングの現場で多く耳にして、その課題解決の想いからスタートしました。いま、中堅・中小企業の現場レベルで起こっていることは、将来への不安感と短期的な収益性改善に多くの課題を抱えています。インフレ型となっている経済状況であり、原材料や資材価格の上昇、人員不足と人件費負担増と続き、他人のことや地球のことよりも、先ず短期的な収益性改善が最優先であるとの考えにも陥りがちです。 
 
 だからこそ、脱炭素経営をスタートして頂きたいと思います。短期的な収益性を改善する為に、脱炭素経営なのです。そして中長期的にも、新たな収益を生む為に、新たな人の採用や組織の為にも脱炭素経営でもあるのです。取り組まないことが企業にはリスクにもなるのですが、一方でビジネス機会であることは間違い無く、約束された市場と言っても過言ではないでしょう。しかし、新たなことを始めるには時間も工数も限られているなかでは、効率的に進める必要もあります。更に言えば、経営に関することなので、最大の効果を目指さなければなりません。 

 本書では中堅中小企業が必要となる、拡がった脱炭素の情報に関する一元化と、具体的な取組のステップまでを記載しております。情報過多の現在、自らが欲しい情報に辿り着く事を難しくなりつつあり、その結果多くの情報を整理することにも時間を要してしまいます。それ故に経営面を軸としていき、収益性と具体性の視点を重要視してきて、読まれた方が「参考になった」「勉強になった」ではなく、本書がコーチとなり具体的に内容を実施していけることを願ってきました。 

 社会性を追求した結果に収益性がついてきます。社会性の追求こそ、企業のあるべき姿であり、そして現在、企業に求められていることが脱炭素なのです。
是非、本書が脱炭素経営を取り組む契機として活用頂けることを願っております。

【書籍目次】
はじめに
第1部 中小企業のための脱炭素経営入門
第1章 脱炭素経営とは何か
第2章 脱炭素経営で中小企業はどう変わるか?
第2部 脱炭素経営のロードマップ
第3章 温室効果ガス排出量の可視化
第4章 ポテンシャル把握
第5章 脱炭素ロードマップの策定
第6章 脱炭素施策の実行
第7章 ステークホルダーへの情報開示
第3部 注目の技術
GHG排出量算定クラウド/余剰循環型スキーム/自己託送スキーム/オフサイトPPA/バーチャルPPA/顔の見える電力/カーボンフットプリント
第4部 企業の取り組み事例
【脱炭素経営】 脱炭素を武器に顧客開拓「大川印刷」/【GX】紙くず屋、プノンペンでBARをやる「サンウエスパ」
付録 脱炭素用語集

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